脱毛といえば女性が行うイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、ムダ毛の悩みは女性だけのものではありません。
毎朝の髭の処理が面倒だったり、腕毛が濃くて人の目が気になったりするなど、ムダ毛に関する悩みを抱えている男性は少なくありません。
そのため、男性でも脱毛を行うケースが増えています。自分もチャレンジしてみたいと思っている男性も多いのではないでしょうか。
脱毛するのであれば、まずどのような種類があるのかを知っておくことが大切です。
そこで今回は、脱毛の種類ごとの特徴を紹介し、それぞれのメリットとデメリットなども解説します。
「セルフ脱毛」と「プロによる脱毛」
脱毛には、自分で行うセルフ脱毛と専門家が行う脱毛があります。
後者は、脱毛サロンで行う脱毛と医療機関で行う脱毛です。
脱毛の種類を大きく分類するとこの3種類で、それぞれに異なる特徴が見られます。
セルフ脱毛の特徴は、さまざまな方法が存在することです。
代表的なのは、毛抜きを使用する方法です。ムダ毛の露出している部分を毛抜きで挟んで引き抜きます。
除毛クリームを使用する方法もセルフ脱毛として人気です。脱毛したい箇所に塗り込んで、時間が経ったら洗い流します。
また、脱毛ワックスを使用する方法もあります。脱毛したい箇所にワックスを塗り、その上からシートを貼ってムダ毛と一緒に引き剥がす方法です。
その他にも、家庭用の脱毛器などを使用する人もいます。
脱毛サロンで行う脱毛の種類は、フラッシュ脱毛が一般的です。具体的な呼び名は脱毛サロンによって異なりますが、光を利用して脱毛を行います。
準備として行うのは、脱毛したい場所のムダ毛を剃ることです。シェービングジェルなどを塗布して、剃刀を滑らせて除毛します。
これは光のエネルギーを分散させないようにするのが目的です。そして専用のライトを用いて、特殊な光を照射します。
光の作用で毛根がダメージを受け、ムダ毛が抜けて生えにくくなります。
医療機関の脱毛は、レーザーを使用した脱毛に特徴があります。一般的には、医療レーザー脱毛と呼ばれています。
準備として行うのは、フラッシュ脱毛と同様にムダ毛の露出部分の除去です。
これによってレーザーを毛根に当てやすくなります。レーザーを照射すると、毛根のメラニンが反応して熱が発生する仕組みです。
その熱で、ムダ毛の毛根の組織が破壊されます。この作用によりムダ毛が抜け落ちて、以降、毛が生えるのを抑制できるのです。
それぞれのメリットは?
脱毛の種類ごとに異なるメリットがあります。
セルフ脱毛のメリットは、やはり自宅で行えることです。
予約したり他の場所に行ったりする手間がかかりませんし、コミュニケーションが苦手でも問題ありません。
脱毛するのを恥ずかしく思っている場合でも、気兼ねなく行えるでしょう。
また、必要なグッズを揃えるのも簡単で、誰でも手軽に始められます。
毛抜きや除毛クリームは、ドラッグストアなどで売られているので、入手にも困りません。
脱毛用のワックスや家庭用の脱毛器なども、インターネットを利用できるのであれば、容易に購入できます。
また、上記のようなグッズの購入にしか費用がかからないのも、大きなメリットといえます。
脱毛サロンで行う脱毛のメリットは、脱毛の専門スタッフに施術を行ってもらえることです。
肌の状態をチェックしながら行ってもらえるので安心感があります。
フラッシュ脱毛は医療レーザー脱毛と比べて、肌への負担が少なく料金も比較的安いです。プランが豊富に用意されていることが多く、自分の懐事情を考慮して選べます。
そのため気軽に利用できると感じることが多いでしょう。
医療機関で行う脱毛は、脱毛サロンで行う脱毛より効果が高いといわれています。
医療レーザー脱毛で照射するレーザーの方が、フラッシュ脱毛で当てる光より出力が高いからです。
照射を広範囲に行えるので、短時間で広い面積を処理することも可能です。
医療レーザー脱毛は医療行為に該当します。レーザーの使用方法を誤ると危険なので、医療機関で医師が行う必要があるのです。
万が一脱毛をしてトラブルが生じたとしても、医師にアフターケアをしてもらえるメリットがあります。
医療機関なので治療のための医療品が揃っていますし、医学的な専門知識に基づいた適切な処置を受けられます。
留意すべきこと
それぞれの脱毛にはデメリットもあります。
セルフ脱毛は肌トラブルの原因になることが少なくありません。
明確に痛みを感じることもありますが、気づかないうちに肌にダメージを与えているケースもあります。
たとえば毛抜きで脱毛すると、毛穴やその周辺の皮膚に過剰なダメージを与えかねません。
抜き方を誤ると出血したり、埋没毛になったりする恐れもあります。
除毛クリームが肌に合わず、肌荒れが生じることもありえるなど、さまざまなトラブルの可能性が考えられます。
また背中など、手が届かない部分の脱毛が難しいのもデメリットの一つです。強引に処理しようとすると、怪我をしてしまうこともあります。
脱毛サロンのフラッシュ脱毛は、医療レーザー脱毛と比べて効果を得にくいといわれています。
レーザーより照射の出力が低いため、ムダ毛が再生しやすかったり、通う頻度が多くなったりするのです。
またエステサロンは営業活動として、いろいろな勧誘を行っていることが珍しくありません。断るのが不得意な場合は、予期せぬ出費が発生することになるので注意が必要です。
また施術によりトラブルが発生した場合、脱毛サロンでは医療的な処置を行えません。
治療のために医療機関を探して、医師に脱毛の施術内容などを説明する必要があります。
医療機関で行う医療レーザー脱毛は、出力が高いので痛みを感じるケースが少なくありません。
施術に不手際があると、火傷のような状態になるケースも見られます。
また医療レーザー脱毛は、医療行為ですが一般的には保険が適用されません。医療機関であっても、美容関係の受診は、基本的には自由診療であり、保険の適用外となります。
そのため脱毛サロンなどと比べると、料金が高い傾向にあります。
また医療機関ということで堅いイメージがあり、気軽に利用できない人もいるでしょう。
脱毛するときの注意点
脱毛の種類によって肌へのダメージの程度は異なります。
どの程度のダメージを受けたのかをチェックする習慣を持つことが大切です。
どの種類を選んだとしても、脱毛後の肌の扱いには注意しなければなりません。
特に大切なのは、肌を温めないことです。
脱毛した後の肌はとても繊細になっています。触ると熱を帯びていることが分かるでしょう。
時間の経過によって平常時の体温に戻るのが一般的ですが、時間がかかるケースもあります。
脱毛した後は、なるべく冷やした方が良いです。
乾燥していることも多いので、保湿をしっかり行って、さらに冷たいタオルなどを当てると良いでしょう。
入浴したりコタツに入ったりするなど、体温を上昇させる行為は避けるのが無難です。
温めてしまうと肌に赤みが生じたり、ひどい場合は腫れたりする恐れもあります。
また脱毛した部位に負荷をかけるのも良くありません。たとえば体を拭く場合でも、強く擦らないように気を付けましょう。
弱っている肌にダメージを与えるだけでなく、開いた毛穴に雑菌が入り込んでしまうかもしれません。
フラッシュ脱毛や医療レーザー脱毛を選ぶ場合、高い効果を得たいのであれば毛周期を考慮することが大切です。
ムダ毛は毛乳頭が得た栄養分を使って、毛母細胞が細胞分裂することで伸びます。
その期間は成長期と呼ばれており、細胞分裂が止まった期間は退行期と呼ばれています。
ムダ毛が抜けた落ちた後の期間は休止期です。
成長期であれば毛乳頭と毛母細胞が接触しているので、レーザー脱毛などによって毛乳頭にダメージを与えられます。
毛乳頭が弱くなると毛母細胞に栄養が供給されなくなり、ムダ毛の成長を防ぎやすくなるのです。
そのため医療機関や脱毛サロンで脱毛するときは、脱毛する部位の毛周期に合わせて通うようにしましょう。成長期に合わせて利用するのが望ましいです。
結局、おすすめの脱毛法は?
今回紹介したように脱毛には複数の種類があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。
そのため人によって、おすすめの脱毛は異なります。
自分で処理するのが面倒でない場合は、セルフ脱毛でも構わないでしょう。ただし永久脱毛のように、生えなくするのは難しいことを理解しておく必要があります。
また脱毛のグッズを購入しても正しく使わないと、上手く脱毛できません。
男性の場合はムダ毛や脱毛に関する知識が不足しがちです。そのためインターネットなどを利用して、自分で情報を集められる人に向いています。
もっと効率よく脱毛したい場合は、フラッシュ脱毛や医療レーザー脱毛を選択すると良いでしょう。
今回紹介したように、両者には明確な違いがあります。手軽さと効果がトレードオフの関係にあり、手軽さを重視するならフラッシュ脱毛がおすすめです。
都会であれば、脱毛サロンは多くあるので、仕事帰りなどに利用してみてはいかがでしょうか。お得なキャンペーンを行っているケースもあり、上手く利用すれば出費を抑えられます。
エステサロンなので店内では、ヒーリング効果のある音楽やリラックスを促すアロマなどが使われていることが多いです。
そのため脱毛と同時に癒されたい人にもおすすめといえます。
一方で効果を重視する人には、医療レーザー脱毛がおすすめです。
ムダ毛が再生しにくいので、脱毛サロンより通う回数が少ないのが一般的です。
脱毛サロンのような勧誘はないので、落ち着いて施術を受けたい人にも適しているといえるでしょう。
また、施術に関する説明は医師が行ってくれます。
そのため、医学的な見地から脱毛の解説を聞いて、安心したい人にも向いています。
このように人によって、おすすめの脱毛はさまざまです。
ぜひ今回紹介した記事などを参考にして、自分に適した脱毛法を見つけてください。